荷物の置配で孤独死を発見した実例

荷物の置き配で孤独死を発見した実例

私は前職で高齢者の身元保証や任意後見をサービスとして提供する法人に約13年所属し、一人暮らしや親族と疎遠になっている高齢のお客様と数多く関わってきました。その仕事の中で死の瞬間に立ち会うこともありましたので、実際に体験した実例をご紹介します。

「株式会社BFコンサルティング」、「不動産DIY」ディレクター。
立教大学を卒業後、司法書士・行政書士・税理士等が在籍する士業法人に13年間在籍。
高齢者の任意後見や身元保証、不動産売買仲介の業務に従事。
コラムは実務での実体験を交えてわかりやすく解説しています。
宅地建物取引士を所持。訪問介護員2級養成研修過程修了。
現在は2児の母として育児に奮闘中。

目次

孤独死が発見されるまで

東京都に住むA様(76歳)は、子どもがいないお客様で、親族は東北地方に住む兄の家族だけでした。A様と私は7年ほどのお付合いで、私の誕生日には毎年欠かさず「誕生日おめでとう!」とメールを送って下さる優しい方でした。そんなA様は2021年に借りていたアパートの居室内で孤独死されました。発見されるまでの経緯は下記のような状況でした。

日付状況
12月18日A様より毎年恒例の誕生日おめでとうメールが届き、メールでやりとりをする。
12月23日当時一緒に働いていた同僚がA様を訪問し1時間程面談。変わった様子はなく普段通り元気な様子。
12月26日宅配の荷物が置き配で届く。
12月28日通っていた整骨院を無断キャンセル。整骨院のスタッフがA様に電話するも繋がらない。
12月29日今まで無断でキャンセルしたことがないA様が気になり、整骨院のスタッフがA様の自宅を訪問。
26日に届いた置き配の荷物を受け取っていない事を発見、不審に思い、アパートの大家さん・任意後見受任者であった当時勤務していた会社に連絡。
その後、警察に通報し自宅で倒れ死亡しているA様の姿が発見される。
孤独死が発見されるまでの経緯

死亡は12月26日夜から12月27日にかけてとのことでした。1週間前までやり取りしていたA様の突然死は非常に驚くとともにショックな出来事でした。

孤独死の発見が遅れないために

今回は置き配の荷物が発見のきっかけとなりましたが、新聞や郵便物がポストにたまっている事がきっかけになるケースも多くあります。

孤独死を発見するのは誰か?によると3日以内の発見が多いようです。

一人暮らしの場合、郵便受けの荷物がたまっていたら声をかけてなどと近所の人に頼んでおくことと良いかもしれません。

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