【4つの注意点】土地売買で測量しないのはアリ?

土地売却の際に測量は必要なのか?

土地売買の際に測量しないのはアリなのでしょうか?実際には測量は時間と費用がかかるため、手続きの簡略化を目的として土地売買で測量しないケースもあります。

しかし、買主の視点に立って考えてみると見えてきます。測量は「隣地との境界がハッキリしていてトラブルがない。」「確定測量図があるので今後の取引がスムーズ」と買主に安心感を与える効果もあります。

測量を省くことで、後々問題が生じる可能性もあるため、慎重な判断が必要です。そこで今回は「土地売買で測量しないのはアリか?」と迷った際に注意すべき4つのポイントについて解説していきます。

佐賀大学卒業
公共土木設計に10年、測量・登記・開発に16年、不動産実務に13年、相続・後見に11年。
保有資格は土地家屋調査士、測量士、2級建築士、宅地建物取引士、相続対策専門士など他多数。
実務実績は相続相談件数が2,000件、任意後見契約数が300件、不動産売買仲介数が350件など他多数の豊富な実績。
コラムは実務での実体験を交えてわかりやすく解説しています。

トータル50年の実務実績を活かし、現在は不動産で悩む人がいなくなるよう、正しい不動産の知識を広める活動をしています。

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    目次

    土地売却の測量とは

    そもそもなぜ土地を売却する際に測量が必要なのでしょうか?

    測量の主な目的は2つあります。

    • 面積の確定
    • 境界の確定

    法務局に登記されている面積に沿って売買契約を結ぶことも可能ですが、明治初期に簡易的に測量されたものもあり、現在の面積や境界にズレが発生します。そうなった場合に隣接地とのトラブル売却価格に影響する恐れがあり注意が必要です。

    作成される測量図の種類

    土地の面積や隣接地との境界を把握する際に測量図というものが必要になります。

    測量図には3種類あり、それぞれの概要と特徴を解説していきます。

    種類概要隣地の立ち会い
    地積測量図法務局に登記(分筆・地積更正・表題)されている測量図場合による
    確定測量図すべての隣地土地所有者の同意を得た測量図あり
    現況測量図①立会を実施せずに画地調整だけを行った実測図(仮測量図)
    ②建築計画の際の配置図のための敷地調査図
    ③道路他構造物建設の計画のための平面図
    なし
    測量図の3つの種類

    地積測量図

    道路や隣接地との境界が明確にされている土地の測量図です。

    土地の売買や土地の分割、道路や水路を払い下げてもらう際に必要とされる測量図なので、法的効力が非常に強いです。

    地積とは?

    地積とは土地の面積のことです。

    地積測量図で記載されている内容
    • 地番と土地の所在
    • 地番
    • 基準点の凡例
    • 面積の計算法
    • 面積の結果
    • 測量した年月日

    確定測量図

    地積測量図と内容はほぼ同じ。土地を売却する際には、確定測量図を提出することが基本です。

    地積測量図との違いは?

    地積測量図・・・誰もが法務局で入手することが可能な測量図

    確定測量図・・・土地家屋調査士に依頼して作成してもらう測量図。土地の所有者しか持っていない

    確定測量図で記載されている内容
    • 地番と土地の所在
    • 地番
    • 基準点の凡例
    • 面積の計算法
    • 面積の結果
    • 作成者
    • 申請人
    • 測量した年月日

    現況測量図

    ブロック塀などの目に見える構造物を測量して反映させた測量図です。

    おおよその面積や境界を知ることができますが、土地売却で活用することはできず、法的な効力も持ちません。

    現況測量図を使うタイミングは?

    建物を新築するタイミングで使用します。家を建てる前に設計を行うのですが、地積や形状、道路の状態を把握するためにハウスメーカーが測量しています。

    現況測量図で記載されている内容
    • 地番と土地の所在
    • 地番
    • 基準点の凡例
    • 土地周辺の写真
    • おおよその面積
    • ブロック塀や道路、水路の位置
    • 測量した年月日

    土地売却で測量は義務なの?

    測量はお金も時間も要してしまうので、土地売却においても義務なのか?と疑問に思われるかと思います。

    しかし、買主の立場になって下記の状況をイメージしてみてください。

    • 取引の価格が高額になる不動産を購入する時に、隣地と境界についてトラブルを抱えている不動産を好んで買う人はいると思いますか?
    • 仮に立地や広さが同じ条件の場合で、境界のトラブルがある方とない方ではどちらを買いたいですか?
    • いくらくらい安ければ、トラブルのある方を買いますか?
    • 逆に立地や広さが同じ条件の場合で、境界のトラブルがある方と境界が確定した測量図を交付してくれる物件があったとして、確定測量図のある物件が100万円高かったとすれば、どちらを買いたいですか?

    「不動産売買に測量は必要か?」の答えは、「買主が決める」です。
    取引条件は自由に決めることができますので、売主がやらないと決めてもいいですし、買主がやって欲しいと希望してもいいです。その条件に基づき売買価格を合意すれば良いだけです。

    ただし、次の4つのポイントについて注意が必要です。

    • 登記地積と実測地積はかならずしも一致しない
    • 境界の明示義務
    • 越境の対処
    • 分筆の要否

    ①登記地積と実測地積はかならずしも一致しない

    直近で測量をやっていない箇所は、明治初期に簡易的に測量された登記地積が今も使われているため、その精度は低く、現在の測量技術でやり直すと合致しないのは当然と言えます。不動産登記法の変遷をみれば、平成17年3月の改正までは残地求積が認められていたことから、更に残地部分に登記地積と実測地積のズレが蓄積しているケースもあり、この場合は特に注意が必要です。

    ②境界明示義務

    土地の売買の時には、通常、対象地の範囲を特定するため、売主は境界を明示する義務があります。境界標や明確な地物があれば、新たに測量しなくても明示することが可能な場合もあります。また売買契約のときに特約により排除することもできます。

    ③越境の対処

    屋根や雨樋、建物の躯体などが越境している、または隣地から越境されているとき、越境物の取り扱いについて当事者間で取り決めをしておかないと揉める原因となります。
    即時撤去するか、将来的に撤去してもらうための覚書を取り交わすかになりますが、これも実際に越境しているかどうかを精密に測量する必要があります。越境しているかどうかの以前に境界がどこなのか、という話になるため、この場合は、事前に境界について合意する必要があります。

    ④分筆の要否

    地積の大きな土地を建売業者等に売却する場合には、買主である建売業者は分譲を目的として当該土地を買う訳であるため、買った土地が分筆できなければ意味がありません。
    平成17年3月の改正で、原則、残地求積はできなくなったため、分筆を予定している土地の売却の場合には、測量しないことはできず以下のどちらかを満たすことが前提条件です。

    • 境界が確定していること
    • 分筆が可能であること

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      地積測量図がない場合でも売買は可能?

      2つの方法で土地の売却がされています。

      • 実測売買・・・売買契約時に測量を行い、測量で得た土地面積で売買契約を行う方法。
      • 公簿売買・・・登記簿謄本に記載されている土地面積で売買契約を行う方法。

      測量をしないで売買契約を行う場合には、「公簿売買」にて売買契約を行います。

      公簿売買の特約

      公簿売買は登記簿謄本に記載されている土地面積を使用するがゆえに、売買が終わった後に買主から「実際の面積とズレが生じている」とトラブルが考えられます。

      登記簿謄本の表示面積(300㎡)に対して、実測面積(250㎡)であったことで50㎡分は泣き寝入りすることになった...といったケースがあります。

      トラブルにならないように、契約書には以下の特約とも言える条文が盛り込まれています。

      第◯条 (公簿売買)

      本件土地は、後記登記簿上の表示面積により売買するものとし、本件土地の登記簿上の表示面積と実測面積とが相違した場合であっても、甲及び乙は、相手方に対し、売買代金の増減等について一切異議を申し立てない。

      公簿売買の場合に境界の明示はどうなる?

      公簿売買において「表示面積を使うなら境界の明示も不要になるのではないか?」と思われるかもしれませんが、通常の売買契約には以下の条文が盛り込まれています。

      第◯条 (境界の明示)

      売主は、買主に対し、残代金支払日までに、土地につき現地にて境界標を指示して境界を明示します。なお、境界標がないとき、売主は、買主に対し、その責任と負担において、新たに境界標を設置して境界を明示します。ただし、国または地方公共団体が所有または管理する道路と土地との境界については、境界標の設置を省略することができます。

      境界の明示が省略されているわけではなく、買主に境界標をもって隣接地との境界を確認してもらうことが必要なので注意をしましょう。

      境界標が設置されていない場合は、土地家屋調査士に依頼をすることで、境界標の設置と境界確認書を作成することができます。

      測量の期間と費用

      測量の期間と費用は、土地や測量方法によって異なります。

      種類期間費用
      地積測量図確定測量+1ヵ月30万円

      100万円
      確定測量図2~3ヵ月
      現況測量図1週間10万円

      20万円
      注)期間及び費用は概算値です。地積や地域や目的によって異なります。

      地積測量図と確定測量図はなんで費用のバラつきがあるか?

      行政の担当者が立ち会う場合は、提出資料や手続きが多く、その分の費用が発生します。

      また、隣接地の人数が多いことや変形した土地であった場合もその分高額になります。

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      土地売買する際に測量費用はどちらが負担するのか?

      法的なルールはありませんが、原則は売主が負担することになっています。

      交渉によって買主が支払うこともありますが、測量は買主への安心感を与える効果があるので、売主が測量費用を負担して土地売買するのが合理的と言えます。

      測量の一般的な流れ

      STEP
      必要な資料を集める

      見積もりの算出や隣接地との協議で必要な下記の書類を集めましょう。

      法務局や市町村役所、登記ねっと供託ねっとで入手することができます。

      • 公図
      • 建物図面
      • 地積測量図
      • 登記簿謄本
      • 共同担保目録
      STEP
      隣接地への事前挨拶

      測量当日は、隣接地の方にも立ち合ってもらう必要があるので、事前に隣接の持ち主にあいさつを済ませておきましょう。

      境界の立ち合いをしてくれたが、境界確認書に捺印をくれない隣人がいるかもしれません。日頃から関係を築いておくことで当日もスムーズに進むでしょう。

      STEP
      土地の事前調査

      集めた資料をもとに現地の測量を行います。

      この時に現況測量図が作成されますが、仮の測量図となるので立ち合いは不要です。

      STEP
      境界の確定

      隣接地の方も立ち合いのもと境界の確定が行われます。

      立ち合い者全員の承諾をもって、境界確定の承諾書を受け取ることができます。

      STEP
      境界杭の配置

      境界が決まったあとは境界標を打ち込みます。隣接地の方にも立ち合ってもらいましょう。

      STEP
      図面や境界確認書の作成

      最後に境界確認書を作成して終了になります。必ず内容を確認し、問題がなければ捺印をしましょう。

      よくある質問

      測量が不要になるケースはありますか?

      公簿売買を活用した売買契約の場合は、法務局にある登記簿謄本の面積を使用するため、新たに測量することはありません。しかし、測量がされていないと買主から避けられる場合があります。

      土地売買で測量費用を負担するのは誰か?

      法的なルールはありませんが、原則は売主が負担することになっています。

      交渉によって買主が支払うこともありますが、測量は買主への安心感を与える効果があるので、売主が測量費用を負担して土地売買するのが合理的と言えます。

      測量はどのくらいの期間がかかりますか?

      現況測量図の場合は1週間、地積測量図および確定測量図の場合は2~3ヵ月かかります。(地積や地域や目的によって異なります。)

      土地売却する際に測量は義務なのですか?

      買主が決めることです。買主の立場で考えると、事前に測量図があったほうが安心感に繋がり、売買契約に結びつきやすいと考えます。

      公募売買とは何ですか?

      登記簿謄本に記載されている土地面積で売買契約を行う方法。

      売買契約の特約とは?

      公簿売買を行う場合において、条文内に「登記簿上の表示面積と実測面積とが相違した場合であっても一切異議申し立てを行わないこと」と特約が盛り込まれていること。

      公募売買のデメリットは?

      買主から避けられるデメリットがあります。「現状の面積と差異があるのでは?」「隣接地とトラブルが発生しているのでは?」と不信感を持つためです。

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