OPEXとは?CAPEXとの違いと目安を解説

opexとは?不動産投資における運営費を詳しく解説

不動産投資や相続対策を考えるとき、多くの人が頭に浮かべるのは「購入費用」や「売却益」かもしれません。しかしながら、実際には「運営費用(OPEX)」という重要な側面が見落とされがちです。

OPEXは毎年継続して発生する費用で、収益物件の収益性やキャッシュフローに大きな影響を及ぼします。

このため、OPEXの適切な管理が不動産投資の成功の鍵を握っているのです。

賃貸経営における運営費(OPEX)の管理は、投資の収益性を維持し、最大化するために非常に重要です。

この記事では、まずOPEXとは何かを丁寧に説明し、その後OPEXと似た概念であるCAPEX(資本的支出)との違いをご紹介します。

また、不動産におけるOPEXの重要性について、具体的な視点から詳しく解説します。

収益性の確保やコスト削減、キャッシュフローの安定化、そして物件価値の維持・向上など、様々なポイントに触れていきます。

さらに、OPEXの一般的な項目とそれぞれの概算値についても解説します。

不動産管理費や修繕・維持費、保険料、固定資産税、ユーティリティ費用などの具体的な費用項目を詳しく見ていきましょう。

ぜひ、最後までお読みいただき、不動産投資の成功に役立ててください。

佐賀大学卒業
公共土木設計に10年、測量・登記・開発に16年、不動産実務に13年、相続・後見に11年。
保有資格は土地家屋調査士、測量士、2級建築士、宅地建物取引士、相続対策専門士など他多数。
実務実績は相続相談件数が2,000件、任意後見契約数が300件、不動産売買仲介数が350件など他多数の豊富な実績。
コラムは実務での実体験を交えてわかりやすく解説しています。

トータル50年の実務実績を活かし、現在は不動産で悩む人がいなくなるよう、正しい不動産の知識を広める活動をしています。

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目次

OPEXとは?

キャッシュフローツリー

上記が不動産投資におけるキャッシュフローツリーとなっており、緑色がOPEXとなっております。

OPEXとは、運営費(Operating Expenses)をいいます。

不動産投資における経費全般を指しており、例として、保険料や税金、清掃費用、検査費用などが含まれます。

OPEXとCAPEXとの違い

次にOPEXとCAPEXとの違いを見ていきましょう。

OPEXCAPEX
内容運営費用投資費用
保険料、税金、清掃費用、検査費用など耐用年数の延長、資産価値向上が目的の更新
会計上の取扱い費用(都度計上)資産(減価償却)
OPEXとCAPEXとの違い

CAPEXとは、資本的支出(Capital Expenditure)をいいます。

簡単に言うと設備投資があたります。例として、耐用年数の延長や資産価値向上を目的とした更新が対象です。

不動産におけるOPEXの重要性について

以下に、運営費管理の重要性について詳しく説明します。

1. 収益性の確保

運営費は、賃貸物件の総収益から差し引かれるため、収益性に直接影響を与えます。

運営費を効果的に管理することで、純収益(Net Operating Income, NOI)を最大化し、投資の収益性を高めることができます。

2. コスト削減

運営費の管理は、不要な支出や無駄を削減するために重要です。

効率的な管理を行うことで、修繕費や管理費などの運営費を最適化し、全体的なコストを削減できます。

3. キャッシュフローの安定化

運営費を適切に管理することで、キャッシュフローの予測がしやすくなり、経営の安定性が向上します。

キャッシュフローが安定していると、借入金の返済や再投資に必要な資金を確保しやすくなります。

4. 物件価値の維持・向上

定期的なメンテナンスや適切な修繕を行うことで、物件の価値を維持し、場合によっては向上させることができます。

物件価値が高いと、賃料設定も高めにできるため、収益性が向上します。

5. 入居者満足度の向上

運営費の一部を使って物件の管理やサービスの質を向上させることで、入居者の満足度を高めることができます。

満足度が高い入居者は長期間住み続ける傾向があり、空室率の低減につながります。

6. リスク管理

適切な運営費管理は、予期せぬ支出や経済的な変動に対するリスク管理にもつながります。

緊急修繕や設備の故障など、予期せぬ出費に備えるためのキャッシュリザーブを確保することが重要です。

7. 投資パフォーマンスの評価

運営費の管理が適切に行われていると、投資パフォーマンスの評価が正確にできます。

実際の運営費が計画通りであるか、予算を上回っていないかを定期的にチェックすることで、投資計画の修正や改善が可能です。

8. 法令遵守

適切な運営費管理は、法令や規制に基づいた運営を行うためにも重要です。

特に、法定点検や固定資産税の支払いなど、法的に必要な支出を確実に行うことが求められます。

OPEXの一般的な項目と概算値

修繕費などの日々発生するランニングコストは以下の記事で詳しく紹介しているので、参考にしてください。

1. 不動産管理費

管理会社の手数料: 通常、年間収入の3-5%程度。

2. 修繕・維持費

定期的な修繕やメンテナンス費用: 物件の規模や状態によるが、年間収入の1-3%程度。

3. 保険料

火災保険や地震保険: 物件の種類や所在地によるが、年間で数万円から数十万円。

4. 固定資産税・都市計画税

税金: 物件の評価額によるが、年間で数十万円から数百万円。

具体例: 固定資産税評価額×1.7%

評価額は物件価格の50%と仮定すると1億円の物件の場合

固定資産税評価額5000万円×1.7%=85万円

5. ユーティリティ費用(共用部分)

電気、水道、ガスなどの費用: 共用部分の光熱費、年間で数万円から数十万円。

6. 清掃費

共用部分の清掃費用: 規模や頻度によるが、年間で数万円から十数万円。

7. 法定点検・検査費用

建物の法定点検や設備の検査費用: 規模や内容によるが、年間で数万円。

8. 空室対策費用

広告費や改装費用: 空室を埋めるための費用、年間で数万円から十数万円。

概算合計

これらの費用を合計すると、一般的な不動産投資物件の運営費(OPEX)は、年間収入の15-25%程度になることが多いです。

<具体例>

年間賃料収入が1,000万円の一棟アパートの例

管理費30万円~50万円
修繕費10万円~30万円
保険料5万円~20万円
固定資産税・都市計画税30万円~100万円
ユーティリティ費用10万円~30万円
清掃費5万円~15万円
法定点検・検査費用2万円~5万円
空室対策費用5万円~10万円
合計97万円~260万円(年間賃料収入の約10%~26%)

シミュレーションでは約20%を概算値として計上しましょう

不動産投資の運営費(OPEX)の概算値は、物件の種類や規模、所在地によって異なりますが、一般的には年間収入の15-25%程度が目安となります。

一棟アパートや一棟マンションにおけるシミュレーションの際には、少なくとも20%を計上しておくことをお勧めします。

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