不動産投資の10大リスクヘッジ・失敗しない方法を解説

不動産投資の10大リスクヘッジ 失敗しない方法を解説

不動産投資は将来の年金代わりや副収入として始める方が増えています。しかし、不動産投資を行うにあたってリスクもつきものです。リスクを心配してなかなか始めることができない方もいるでしょう。

では、どのようにしてリスクを最小限に抑えることができるのでしょうか。そこで、不動産投資における10大リスクヘッジと失敗しない方法を解説していきます。

この記事でわかること
  • 10大リスクが知れる
  • リスクに対してのリスクヘッジがわかる
  • リスクヘッジを効率的に学ぶ方法も解説

佐賀大学卒業
公共土木設計に10年、測量・登記・開発に16年、不動産実務に13年、相続・後見に11年。
保有資格は土地家屋調査士、測量士、2級建築士、宅地建物取引士、相続対策専門士など他多数。
実務実績は相続相談件数が2,000件、任意後見契約数が300件、不動産売買仲介数が350件など他多数の豊富な実績。
コラムは実務での実体験を交えてわかりやすく解説しています。

トータル50年の実務実績を活かし、現在は不動産で悩む人がいなくなるよう、正しい不動産の知識を広める活動をしています。

目次

不動産投資における10大リスクヘッジとは何か?

不動産投資においては、収益の最大化が目的ですが、同時に投資には様々なリスクが発生します。

そこで、投資家はリスクヘッジが必要になります。例えば、賃貸物件の場合は管理や修繕などの費用が発生するため、オーナー自身の経営計画が重要です。

また、入居者が減少した場合には空室が生じ、家賃収入が減少するため、物件の立地や設備内容の確認が必要です。さらに、自然災害の影響や地震保険の加入、家賃滞納や契約違反のリスクなども考えれます。

このようなリスクを回避するために、管理会社や金融機関との条件の確認や、資金運用の方法を考慮することが重要です。長期的な計画や、修繕積立金の設定、ローンの金利固定など、様々な対策がありますが、事前にリスクを予測し、対策を打つことが不動産投資の成功につながります。

不動産投資のリスクとリスクヘッジ一覧 

以下の表は、不動産投資のリスクとリスクヘッジ一覧です。

不動産投資のリスク主な対策
空き家リスク立地条件の良い物件選び、実績のある管理会社に委託する
修繕リスク修繕費の貯蓄、修繕計画を立てる
家賃滞納リスク入居者審査を厳しくする、家賃保証会社に加入
金利上昇リスク余裕のある返済計画を立てる
火災リスク火災保険に加入する
天災リスク地震保険に加入する、新耐震基準物件を選ぶ
倒産リスク実績のある管理会社選びを行う
財務リスク綿密な返済計画を立てる
不動産価値下落リスク立地条件の良い物件選び、賃貸需要のあるエリア選び
家賃下落リスク賃貸需要のある物件選び、入居率の高い管理会社選び
不動産投資のリスクとリスクヘッジ一覧

不動産投資の10大リスクとリスクヘッジを解説 

不動産投資はメリットもありますがリスクもつきものです。リスクはありますが、事前に対応すれば回避できることもあります。そこで、不動産投資をする上で考えられる10大リスクについて解説していきます。

空き家リスク

不動産投資は入居者がいることで家賃収入を得られます。しかし、入居者が決まらず空室が続けば当然家賃収入は入りません。そうすると、物件を購入した際に組んだローンや管理費、修繕積立費などの支払いがあり、毎月赤字になってしまいます。

空室リスクを最小限にする対策として以下の点が挙げられます。

  • 立地上件の良い物件選びをする
  • 入居率の高い管理会社に委託をする

たとえば人口が増え、周辺環境が整っている場所であれば、賃貸需要を見込め入居率は高くなりやすいです。

また、委託する管理会社の入居率が高く、積極的な入居者募集を行っている会社であれば、空室リスクを抑えることは可能でしょう。

修繕リスク

不動産投資は長期運営の投資です。一般的に物件を20~30年の間所有します。築年数がたてば、物件は古くなり設備が壊れたり、外壁や屋根の塗装などの修繕が必要です。リフォームなどを怠れば、物件の状態が悪くなり入居者も決まりにくくなります。そのためには修繕をして物件を良い状態に保つ必要があります。

そこで修繕リスクに対応するための回避策は以下が挙げられます。

  • 修繕費用を毎月貯めていく
  • 購入前に修繕費用がどのくらいかかるか見積もる

こちらの記事では、修繕費用を含む「不動産を保有している間にどのくらいの維持費用がかかるか?」をわかりやすく解説しています。

突然修理代がかかっても対応できるようにするには、毎月修繕費用をコツコツ貯めておくのが無難です。物件を購入する前にシミュレーションをして、どのくらいの修繕費用がかかるのか計算しておくと安心でしょう。

家賃滞納リスク

入居者がいても、家賃を滞納されて家賃収入を得られないこともあります。家賃を滞納しているからといって、すぐに入居者を強制的に退去することは難しく、退去させるにはある程度の時間がかかります。

そうならないために、入居者が申込みをする際には家賃保証会社に加入することを必須にしておくとよいでしょう。家賃保証会社とは、万が一入居者が家賃を滞納しても、保証会社が家賃を立て替えてくれます。オーナーとしては家賃収入があれば、赤字になることはなく安心です。

金利上昇リスク

物件を購入する際には投資用ローンを組むのが一般的です。ローンを組む際には固定金利と変動金利を選ぶことができます。今は金利が低いため、変動金利を選ぶ人が多いですが、今後金利が上昇する可能性もあります。

対策としては、金利が上昇することを予測した返済計画を立てることが重要です。毎月の支払いをギリギリにするのではなく、ある程度余裕をもった返済計画をたてておくと金利上昇の際にも対応できます。

火災リスク

火災に遭い、建物が損傷や消失してしまうことがあります。万が一火災が起きても対応できるように火災保険には加入をしておきましょう。落雷や破裂や爆発による火災や、台風などの風災で窓ガラスが割れた場合にも補償してくれます。

天災リスク

日本は地震大国であり、大きな地震が起きれば、建物が倒壊する可能性があります。倒壊すれば不動産投資を続けていくことは難しいでしょう。

そこで天災リスクの対策として以下が挙げられます。

  • 地震保険の加入
  • 新耐震基準の物件を選ぶ
  • 地盤に強い地域を選ぶ

火災保険加入に併せ、地震保険に加入しておくと安心です。地震保険は地震・噴火、またそれらによっておきた津波の損害も保証してくれます。

また、地震に強い建物を選ぶことで倒壊の可能性を低くすることもできます。新耐震基準の物件であれば震度6強以上の地震が起きても倒れないとされており、阪神淡路大震災や東日本大震災のときに倒壊が確認されませんでした。

ハザードマップを使い、地盤の強いエリアを調べたり、津波・洪水などの災害リスクを調べることも可能です。

倒産リスク

不動産投資は物件を購入後、管理会社に委託をすれば全てのオーナー業務を代わりに行ってくれます。しかし、管理会社が倒産してしまえば、家賃の収入はなくなり入居者との連絡もスムーズに行えなくなるでしょう。

そうならないためにも、委託する管理会社選びは慎重に行う必要があります。 設立してどのくらいたつのか、管理戸数や入居率なども含め確認して、信頼できる管理会社に委託しましょう。

財務リスク

不動産投資は入居者から毎月安定した家賃収入を得られます。しかし、家賃収入がそのままオーナーの利益になるわけではありません。物件を購入した際に組んだローンや、修繕費、管理費、委託料など様々な費用がかかり、それらの費用を差し引いて残った金額がオーナーの利益となります。

毎月かかる費用が家賃収入を上回ってしまえば赤字です。また、物件の設備が故障したり、リフォームが必要となることも考えられます。赤字が続けば不動産投資を続けていくことも難しいです。

そうならないためには、物件を購入する際に、どのくらいの費用がかかり、どのタイミングで修繕費用がかかるかなど綿密な返済計画を立てる必要があります。事前に計画を立てることで、毎月安定した家賃収入を得られ、長期的な運営を行っていけます。

また入退去が繰り返される中でつきものなのが、「原状回復費用」です。オーナーの負担とも言える費用が火災保険で減らせたら嬉しいですよね。下記の記事ではどのような場合に、原状回復費用に火災保険や借家人賠償保険が使えるのかを詳しく解説しております。

不動産価値下落リスク

不動産は築年数がたてば価値が下がってしまいます。すると物件購入当初の家賃よりも値下げをしないと入居者が決まりにくくなり、家賃収入も下がってしまいます。

対策としては、築年数がたっても賃貸需要のある物件選びが重要です。最寄り駅が近く、周辺環境が整っていれば、築年数がたっても入居者は決まりやすいです。

家賃下落リスク

物件は築年数が経過すると家賃も下がっていくことが一般的です。そのため当初の収支計画よりも収益が下がり、資金が増えないリスクがあります。

そこで家賃下落リスクの対策として、以下が挙げられます。

  • 余裕のある資金計画を立てる
  • 立地条件の良い物件選びを行う
  • 競合にはない設備を導入する
  • 適切な時期にリフォームやリノベーションを行い、建物の資産価値をアップする
  • 初期費用(敷金・礼金)、契約条件の見直し

キャッシュフローに余裕がある資金計画を立てておくことで、設備の導入やリフォーム、リノベーションを実施することができます。

また、立地条件が良い物件であれば家賃を下げなくても入居者は決まります。そのためには、周辺物件を調べ競合となる物件がないか、賃貸需要が見込める場所なのか判断する力が必要です。

物件を購入して数年経過している場合は、競合や賃貸需要の変化に応じて敷金、礼金0など契約条件を見直すことも対策になるでしょう。

リスクヘッジをプロから学びたい・相談したい場合は...

不動産投資は毎月安定した家賃収入を得られます。しかし、ある程度の知識がないと万が一リスクが起きた時に対応できず、破産することも考えられます。

長期的な運営を行っていくためには、不動産投資の知識を身につけ、様々な情報を収集して物件選びから運営につなげていくことが重要です。

しかし、不動産投資初心者の方は分からないことが多く、何から始めて良いのか悩む方も多いでしょう。

そんな方のために、プロからリスクヘッジを学ぶための不動産実務検定があります。検定は、認定講座とホームスタディー講座の2つがあります。

認定講座は12時間かけて不動産投資のプロがオンラインにて講座を行います。時間がとれず自分のペースで勉強したい方は、ホームスタディー講座があります。

まずは、オーナー自身が不動産投資の知識を深め、物件選びから購入方法、運営について学ぶ必要があります。

不動産投資初心者の方も安定した家賃収入を得て、不動産投資を成功させていくためにも知識をしっかりと身につけて不動産投資を始めるようにしましょう。

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