3種類の民泊許可制度どこが違うの?ポイントをくわしく解説

3種類の民泊許可制度どこが違うの?ポイントをくわしく解説

民泊が再び注目されています。

新型コロナウイルスの流行により旅行ができなくなり、それまで盛り上がっていた民泊事業は、壊滅的な打撃を受けました。

しかし、新型コロナウイルスの終息とともに世界的な旅行需要は復活しています。

2023年7月の訪日外国人は232万人を超え、中国を除く総数では新型コロナウイルス拡大前の実績を上回りました。

参考:日本政府観光局プレスリリース

そんな中で、民泊事業に興味を持つ人が増えています。

民泊の許可制度は3種類あり、民泊事業の経営や投資を考える場合には十分理解しておく必要があります。これから3種類の民泊許可制度の違いをくわしく解説していきます。

東京生まれ東京育ち。高卒で人材派遣会社に入社し、営業・コーディネーターとして勤務した後、大学に進学。専攻は障害者福祉、ソーシャルワーク。大学在学中から賃貸管理・賃貸仲介に携わり、卒業後デベロッパーでの勤務を経て、ハウスメーカー系不動産会社で売買仲介・買取再販を担当。居住用・事業用・投資用不動産から権利関係の複雑な不動産(借地権等)まで全てを網羅している稀有な存在。
保有資格は上級相続診断士、公認 不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士、J-REC公認 相続コンサルタント、福祉住環境コーディネーター2級、ホームヘルパー2級ほか。

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目次

3種類の民泊許可制度 ポイント

3種類の民泊許可制度のポイントを整理します。

規制の厳しさとビジネスとしての収益性で見ると、旅館業法は規制が厳しい代わりにビジネスとしての自由度が高く、収益性が期待できます。一方、民泊新法は規制がゆるくビジネスを始めやすい代わりに、営業日数に上限が設けられているので、収益性には限界があります。特区民泊はその中間に位置すると整理できます。

旅館業法特区民泊民泊新法
規制厳しいややゆるいゆるい
収益性高いやや低い低い
3種類の民泊許可制度

3種類の民泊許可制度とは

では、民泊と3種類の許可制度についてそれぞれ見ていきましょう。

民泊とは

民泊とは、旅行者が他人の民家に宿泊することを意味します。民泊事業とは、民家を宿泊施設として貸し出して、宿泊料をもらう事業のことをいいます。

民泊は、インターネット上の仲介サイトが生まれたことにより、泊まりたい人と部屋を貸したい人のマッチングが容易になり、世界中で利用が急激に増加しました。海外から日本に来る観光客の間でもサイトの利用は盛んです。

3種類の民泊許可を解説

民泊の許可については、旅館業法や特区民泊、あるいは民泊新法に基づく3種類が存在します。それぞれの根拠についてみていきましょう。

  • 旅館業法
  • 特区民泊
  • 民泊新法

旅館業法

本来、宿泊をさせるビジネスは旅館業法で定められています。旅館業は宿泊料を受けて人を宿泊させる営業とされています。旅館業法では、旅館・ホテル営業、簡易宿所営業、下宿営業の3つに分類されますが、民泊は簡易宿所営業に位置付けられています。

特区民泊

正式名称は国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業といいます。外国人滞在施設とありますが、日本人も宿泊できます。

特区民泊は、東京都大田区や大阪市などの国家戦略特区において、都道府県知事の認定を受けた場合、旅館業法を適用しないという制度です。観光客の宿泊施設不足をうけ、地域の民泊施設を増やすことで集客を向上させ、地域経済の活性化を促すことを目的として、2013年に法律が制定されました。

民泊新法

民泊新法の新法とは住宅宿泊事業法のことです。旅館業法や特区民泊にあてはまらない住宅宿泊事業に関して規定する法律で、2018年に施行されました。旅館業法の対象外となる条件として、営業日数が180日を超えないものとされています。また、人の居住の用に供されていると認められる家屋が対象となります。

日本の民泊は法整備の遅れから、無許可での営業や近隣住民とのトラブルなど社会問題化していましたが、2018年に民泊の安全性を高め健全に普及させるべく、住宅宿泊事業法が施行されました。

民泊新法が施行される以前の厚生労働省の調査によると、無許可営業が30%を超え、首都圏で許可を取得しているのはわずか1.8%でした。

全国民泊実態調査の結果について(調査期間:2017年10月〜12月)

厚生労働省

民泊許可制度3種類の違い

民泊の許可制度の違いを具体的に見ていきましょう。

民泊許可制度 比較表

旅館業法特区民泊民泊新法
申請方式許可制認定制届出制
営業日数制限なし制限なし年間180日以下
宿泊日数制限なし2泊3日以上制限なし
地域条件6つの用途地域に限定6つの用途地域に限定(一部例外あり)原則制限なし住居専用地域でも可能
最低床面積33㎡以上(一部例外あり)25㎡以上1人当たり3.3㎡以上
管理業務委託不要不要必要(一部例外あり)
民泊許可制度の比較表

申請方式

旅館業法は許可制です。旅館業は本来禁止されている行為を許可するという考え方なので、チェックが厳格におこなわれます。

特区民泊は認定制です。認定とは行政の権限で法律上の権利が発生したり、義務が緩和・免除されたりすることを意味します。許可制よりは手続き上の負担が少ないです。

民泊新法の申請は届出制です。届出は書類に不備がなければ受理されますので、許可や認定に比べて事業を始めるためのハードルが低いです。

営業日数

営業日数について、旅館業法と特区民泊には規制がありませんが、民泊新法には180日以下という上限規制が課せられています。これは民泊新法が、既存のホテルや旅館の営業を妨げないようにするためです。この上限は民泊新法のデメリットといえます。

宿泊日数

宿泊日数については、特区民泊に2泊3日以上という規制が課せられています。特区民泊は、外国人旅行客の長期滞在によって地域の活性化を図るという目的で作られました。そのため、1泊2日の短期宿泊客を泊めることはできません。この点は、特区民泊のデメリットといえます。

旅館業法と民泊新法には宿泊日数の規制はないので、1泊2日の宿泊も可能です。

地域条件

営業可能な地域についてですが、旅館業法と特区民泊では6つの用途地域に限定されています。(第1種、第2種住居地域、準住居地域、近隣商業地域、商業地域、準工業地域)

特区民泊では、一部の自治体で住居専用地域での営業が認められています。

一方、民泊新法は原則制限なし(工業専用地域以外)で、住居専用地域でも可能です。

最低床面積

客室の最低床面積の条件も異なります。旅館業法は1室33㎡以上が条件となります。ただし、宿泊者数10人未満の場合は、一人あたり3.3㎡以上という例外措置があります。特区民泊は、1室25㎡以上が条件で、民泊新法は一人あたり3.3㎡以上が条件となります。

管理業務委託規定

旅館業法と特区民泊においては管理業務委託に関する規定はありません。

民泊新法では民泊を運営する事業者は、原則として管理業務を住宅宿泊管理業者に委託しなくてはいけません。ただし、家主が居住する場合で、居室数が5以下の場合は不要となります。また、事業者自らが住宅宿泊管理業者を兼任している場合も不要です。

民泊許可制度の注意点

許可制度と一緒に理解しておきたい注意点を説明します。

許可なしだと罰金

民泊を無許可・無届出で運営した場合、あるいは民泊新法に基づく届け出に虚偽があった場合、6カ月以下の懲役もしくは100万円以下の罰金に科せられる場合があります。

管理業者へ委託しないと罰金

民泊新法に基づく民泊事業の運営では住宅宿泊管理業者に管理業務を委託する義務があります。この義務を守らないと、50万円以下の罰金に課せられる可能性があります。(管理業務の委託を免除する条件に該当している場合は除きます。)

まとめ

新型コロナウイルスでの外出制限もなくなり、これからは訪日外国人も増加し、国内外からの旅行ニーズは高まっていくことが予想されます。コロナで一度は消えかけた民泊ニーズですが、今後改めて注目される機会が来るでしょう。

3種類の民泊許可制度の違いを理解して、民泊経営あるいは民泊投資を検討してみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

東京生まれ東京育ち。高卒で人材派遣会社に入社し、営業・コーディネーターとして勤務した後、大学に進学。専攻は障害者福祉、ソーシャルワーク。大学在学中から賃貸管理・賃貸仲介に携わり、卒業後デベロッパーでの勤務を経て、ハウスメーカー系不動産会社で売買仲介・買取再販を担当。居住用・事業用・投資用不動産から権利関係の複雑な不動産(借地権等)まで全てを網羅している稀有な存在。
保有資格は上級相続診断士、公認 不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士、J-REC公認 相続コンサルタント、福祉住環境コーディネーター2級、ホームヘルパー2級ほか。

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