BFコンサルティング

PERFORMANCE / CASE

実績・事例

2021/10/06

 

実績・事例

【岡部ブログ vol.18】地積測量図

目次

地積測量図はいつ誰が作成する?

地積測量図は、登記の際に作成されます。
そのため、明治時代に作成された土地台帳のまま何も登記されずに現在に至った土地の場合には、
地積測量図が存在しない筆も数多くあります。
 
次のような登記の際に地積測量図が作成されます。合筆登記の場合には必要ありません。

◆土地表題登記・・・無番地の払下や公有水面の埋立等により新たに土地(地番)が出来たとき
◆分筆登記・・・・・筆を分けるとき
◆地積更正登記・・・筆の面積が間違っていたとき(錯誤)

地積測量図は、稀に嘱託で市町村の委託業者が作成する場合もありますが、土地家屋調査士が作成するのが一般的です。

地積測量図の精度

測量図の精度は、測量機械及び技術者のレベル、
そして測量図の作成要領の際によって、かなり精度が異なります。
 
もちろん、時代が新しくなるにつれて精度は格段に上がっています。
特に平成17年の改正による全筆求積以降の地積測量図は、最も信用できる図面と言えます。
ただ、相続実務においては、平成17年以降に作成した地積測量図の備え付けのある土地にお目にかかる機会は、
直近で収益物件や事業用建物の開発をやられている場合を除き、さほどありません。
図面がなかったり、あっても昭和40年代の分筆図面だったり、座標がなかったり、
寸法がなかったり、一部しか求積してなかったり、様々です。

境界と筆界

地図や地積測量図に描かれている線は「筆界」です。
地租改正のときに筆毎に決められた線のことです。
この「筆界」は地租改正のときに決められた以外は、分筆などの登記申請によってのみ変更できるもので、
私人間の合意によって任意に位置を変更することはできません。
ただ、当時の測量技術等を鑑み精度区分内の許容誤差(公差)内において調整することは認められています。
 
もともと、筆界と境界は同じものでした。しかし、筆界は目に見えません。
境界標が設置されていれば判る場合もありますが、
それでも遺失したりして月日が経つと判らなくなってしまうものです。
そうして、もともとの筆界と現況の利用状況がずれる場合があります。
 
「境界」は所有権に基づく線のことですが、時効取得などによって「筆界」とズレが生じている場合もあります。
地積測量図を作成する際には、厳密には「境界」の明示ではなく「筆界」を復元することを目的としています。

画地調整

地積測量図を作成する際には、現地調査にて既存の境界標の有無を確認したり、
既存の構造物の状況を確認したりするほか、既存の登記資料や市町村で持っている測量図なども確認して、
公差の調整や誤差の分配などの緻密な作業して作成します。
これを画地調整と言います。
調査にもとづき画地調整した図面を基に、現地に境界点を復元して、
それを隣接地所有者と立会確認のうえ、境界(筆界)を決めて行きます。
 
境界標のない個所には新たに境界標を設置します。
既設の境界標があるところ、又は法務局に地積測量図が備付けられている場合には、既知の情報として利用します。

測量は早い者勝ち?

対象地の地積測量図がなくて、隣接地の地積測量図が法務局に備付けられている場合には、
隣接地の地積測量図との整合を図る必要があります。
基本的に土地は隣接地と繋がっているため、隣接地との辺の長さは同じになるはずです。
隣接地にその情報があれば、反証がない限りその情報をある程度尊重する必要があります。
隣接地に地積測量図が存在しない場合には、
現況で所有者と立会って境界点を決めていける裁量の幅が大きくなりますが、
隣接地に既出の測量図があると、それに縛られてしまいます。
 
もちろん、過日に隣接地所有者と立会い確認のうえ決めていることは言うまでもありませんが。
 
 
 
 

記事の担当者

 


代表取締役
 岡部 弘幸 (Hiroyuki Okabe)

 2016年 株式会社BFコンサルティング設立
 得意分野:相続に関する不動産問題、土地評価等
 ≫プロフィール詳細