2021/04/09
実績・事例
【尾野ブログ vol.2】テレワークとオフィス需要の行方

目次
- ○ 浸透しつつあるテレワーク
- ○ テレワークの実態
浸透しつつあるテレワーク
世はコロナ禍でテレワークを採用する企業で溢れている。
富士通が現在使用中の賃貸オフィスビルの見直しを行い、
約半分の床を解約するとの報道は我々業界人を驚かせた。
いよいよ床需要が減って市場が混乱する時代が到来するのか、と。
テレワークの実態
取引先を訪問した際、担当者に一体どこからの要請でテレワークを行っているのかと尋ねてみると、
「会社が自主的にそのようにしているみたいです」との返事が多い。
テレワークの影響でどのフロアーも閑散としているとの話はよく聞く。
社員数100名の会社では300坪程度のオフィスを必要とするが、
テレワークによって50%の社員が出社しないとなるとオフィスは150坪もあれば十分。
使われていない150坪の床を解約してしまえば賃料は半分になり、
さらにビルオーナーに「向こう1年間に限り坪単価を2割引きにしてもらえないか」と
図々しい要請をして応諾してもらえれば、短期的にとはいえ家賃は従前の60%減となるのだ。
経営者にとってこれは悪くない話だ。
ただ、世の経営者にはよく考えてもらいたい。
テレワークの向こう側に孤独やコミュニケーション不足、
能率の低下に悩み苦しむ従業員が確実に存在するという現実を。
そして、
一時的な経費削減のために企業の発展にとって最も大切な何かを犠牲にしているのではないか
と疑ってみて欲しいのだ。
テレワークの常態化と景気の後退によって生じる賃貸オフィスビルの需要減少がどこまで進むのか。
気になる毎日である。
記事の担当者
取締役本部長
尾野 知弘 (Tomohiro Ono)
実務経験:約40年
得意分野:コンサルティング業務・売買仲介(投資用不動産)
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